【緑寿】のお祝いは、2002年9月に日本で生まれた長寿のお祝いです。
緑寿は、数え年の66歳(満65歳)のお祝いのことを言います。
元々は中国から『還暦/60歳』、『古希/70歳』、『米寿/88歳』が伝わってきて、室町時代に定着したとされています。
『喜寿/77歳』のお祝いは、日本で語呂合わせで作られた、長寿のお祝いです。
その後、日本は寿命が長くなり、『傘寿』『卒寿』『白寿』『百寿』が語呂合わせで追加されたとされています。
この記事では、緑寿のお祝いについて、詳しく説明します。
緑寿とは?
【緑寿】とは、2002年9月に日本百貨店協会が提唱した、長寿のお祝いの事です。
数え年の66歳の、66を「緑緑・ろくろく」と語呂を合わせて簡略しネーミングされたものです。
一般的に、定年退職迎える頃に周囲の方々から、長寿のお祝いをしてもらうタイミングになりますよね。
しかし、現在の日本では、男女ともに平均寿命も80歳を超え、「100年時代」とも言われるようになりました。
健康長寿が延びていくなか、「65歳はまだまだ現役!」という方も多くいらっしゃいます。
「60歳の還暦祝いは、少し抵抗がある!」という方も増えていることから、還暦から古稀までの間の六十六歳を大きな節目とし、自らを祝う新しい賀寿として提唱されたのが緑寿なのです。
緑寿は、リタイアをすると言うイメージよりも、「現役世代から高齢世代への節目をお祝いする」というイメージですね。
緑寿の語呂合わせに用いられている、緑色は、まさに若々しいエネルギーを思い起こすものです。
また、21世紀の地球規模のテーマである、環境問題も背景に意識されており、次世代に受け継いでいく、未来環境を考える意味もあります。
緑寿はいつするの?
【緑寿】のお祝いは、65歳の節目のお祝いです。
65歳を迎える誕生日に、お祝いするのが一般的です。
しかし、誕生日にこだわらず、65歳を迎える年のゴールデンウィークやお盆やお正月など、人が集まりやすい時に大勢でお祝いするのも良いのではないでしょうか?
65歳は、定年を迎える方も多いので、定年の労いと緑寿のお祝いを重ねて行うのも良いですね。
緑寿は誰がするの?
【緑寿】のお祝いは、自らを祝う新しい賀寿として、平成14年に日本百貨店協会が提唱しました。
しかし、せっかくのお祝いなので、家族がお祝いしてあげるのも良いですよね。
65歳となれば、子供も大きく成長し、巣立っているケースもあるでしょうし、行き来も少なくなっているご家庭もあるでしょう。
子供にとって、緑寿のお祝いは、日頃なかなか言えない、感謝の気持ちや、これからも元気に長生きして欲しい旨を伝える良い機会となります。
中には、お孫さんもいらっしゃる方も居るのではないでしょうか?
そう言った場合は、お孫さんも一緒にお祝いされると、とても心に残るお祝いになりますね。
緑寿はどこでするの?
【緑樹】のお祝いは、まだまだ浸透してはいないので、コレと言った形式などはありませんが、長寿のお祝いなので、家族でお祝いできると良いですね。
緑寿を迎える方の自宅でお祝いするのも良いですし、料亭やホテルなどで、美味しいお料理を交えてお祝いするのも良いです。
また、家族で温泉旅館などで、ゆっくりお祝いするというのも素敵です。
緑寿のお祝いはどのようにするの?
21世紀に生まれた【緑寿】は、他の長寿のお祝いにくらべて、まだまだ浸透はしていませんが、これから受け継いで行かれることでしょう。
ですので、これといったお祝いのしきたりはありませんが、家族で賑やかにお祝いするのが良いですね。
65歳は定年の年でもありますし、第二の人生が始まると言う記念日でもあります。
日頃なかなか会えない家族が集って、これまでの労を労い、第二の人生への応援をする意味合いのお祝いをしてあげましょう。
また、緑寿のテーマカラーは緑とされているので、緑色にちなんだものを贈るのも良いですね!
最近では、緑のちゃんちゃんこも、緑寿のお祝い用としてネット通販などで見受けられるようになりました。
緑寿のお祝いを頂いたら
【緑寿】のお祝いは、提唱されてから間もないので、これから私たちが伝統を作っていく事になります。
緑寿以外の、昔からある長寿のお祝いのお返しを見てみると、基本的には、お返しは不要なのが一般的のようです。
緑寿のお祝いを頂いた際には、「ありがとう」の感謝の気持ちを伝えましょう。
しかし、感謝の言葉だけではなく、何かしらの形にしてお返しをしたい!という方も少なくはありません。
そう言った場合には、頂いたお祝いの1/3~半額相当でお返しをしましょう。
日持ちが長く、かさばらない、ちょっとしたお菓子などはいかがでしょう?
緑寿のお祝いを贈る時は
【緑寿】のお祝いを贈る際の決まりは、特に有るわけではありませんが、長寿のお祝いの相場を見てみても、バラつきが大きく、マチマチです。
お祝いを贈る地域柄や、関係性も大きく左右してくるのではなかと思います。
現金を贈る時に用いるご祝儀袋は、蝶結びの水引が付いたものを用いるようにしましょう。
現金以外にも、テーマカラーの緑にちなんで、緑色のシャツやパーカーなどの身につけるも贈るのも良いですね。
緑寿のお祝いの金額の相場の目安
緑寿のお祝い金の相場は、相手との関係性や、家庭の経済状況によってことなりますし、明確な決まりはありません。
- 両親 … 10,000~100,000円前後
- 兄弟姉妹・親戚 … 5,000~20,000円前後
- 親しい友人・知人 … 5,000~10,000円前後
- お世話になった方 … 5,000~20,000前後
これは、あくまでも目安ですので、参考程度にお考え下さい。
まとめ
平成14年に(社)日本百貨店協会が、自らを祝う新しい賀寿として、数え年66歳を【緑寿】と提唱しました。
60代の大半の方々はまだまだ元気で、人生に対しても前向きに取り組んでいる行動的シニア世代といえます。
現役世代と高齢世代の節目として、新たな社会活動への参画を促すスタートラインを、自らを祝う賀寿を新たに緑寿としました。
風習やしきたりなど、決まり事もないので、これから私たちや、次世代の方々が作り上げていくお祝いになりますね。
また、環境問題にかかわりの深い「緑」がテーマカラーとなっています。